イギリスで看護師になる

イギリス看護師登録にかかった費用と就職先のサポートについて

今回はイギリス看護師登録にかかった費用と就職先からのサポートについてシェアします。

日本円で支払った費用については当時のレートで行っています(四捨五入済み)。ちなみに私が渡英した一年前ときは1ポンド約150~152円でした。

総費用内訳

NMC登録費用

イギリスで看護師になるためにはNMC(Nursing Midwifery Council)に登録する必要がある。日本の看護師免許を利用してイギリス看護師免許を取得するため、審査費や登録費を支払う必要がある。私はOSCE受験料を就職先が負担してくれたため、NMCにかかった登録費用が抑えられた。

免許審査費 19,280円
CBT受験費 12,710円
免許登録費 21,330円
小計 53,320円

イギリス看護師免許登録にかかる費用(ポンド)については以下の記事にまとめています。

2024年版|イギリスの看護師免許取得にかかる費用イギリスの看護師免許申請にかかる費用 総費用 2024年現在、イギリスの看護師免許申請にかかる費用は£1,170です。日本円に換算す...

IELTS費用

IELTS受験料 126,900円 (5回分)
PlusOnePoint 81,640円
ベストティーチャー 48,600円
Simon E-book 2,900円
IELTS blog採点 7,740円
オンライン英会話 27,550円
小計 295,330円

総費用を最も占めたのはだったのが英語試験のIELTSだった。ビザや航空券代も大きな金額だったけど、費用の一部を就職先が負担してくれたため総合的にIELTSのほうが高額になった。英語関連費を安く抑えることができれば節約になるが、日本人のハンデとなりやすい語学については、ある程度の出費をみておくと良いと思う。語学試験を合格しないと申請できないため必要な投資として割り切る潔さも必要だ。おそらく多くの人がIELTSやOETなどの語学試験にお金をかけている。

書類費用

卒業証明書 1,000円
成績証明書 1,000円
上記送料 700円
翻訳費 12,100円
英文残高証明書 520円
その他送料等 2,160円
小計 17,480円

英文残高証明と翻訳は就職手続きの際に住所証明として使った。

純粋にイギリス看護師免許の申請に関連する費用のみを合計すると約37万円で、その多くをIELTS関連が占める。申請関連の費用だけでいえばイギリスは英語圏の中でも圧倒的に費用がかからない。

私は日本からイギリス看護師を目指したので、就職に必要な書類や移住にかかった費用も以下にまとめた。

健康チェック、就職前の健康診断

健康チェック 13,200円
健康診断書 5,500円
健康診断 47,290円
健診英文証明 8,800円
出国前PCR 15,000円
小計 89,790円

各健康診断は就職の際に必須だった。医療者は各抗体検査の結果を提出する必要があり、抗体の血液検査やレントゲンなどは保険適用外のため費用が割高となった。

その他

就職面接対策 18,950円

就職面接対策をオーストラリアで看護師として働く高橋奈央子さん(@AUS_otanko_Ns)にしていただいた。

ビザ・航空券

ビザ申請費用 36,910円
プライオリティサービス 35,000円
航空券 219,610円
小計 291,520円

本来ならプライオリティサービスは必要なかったが、渡英の日程が確定するまで時間がかかり渡英数週間前にビザを申請することになったため、念のためでプライオリティサービスを利用した。いま振り返ればプライオリティサービスは必要なかったと思う。

上記をすべて計算すると総計766,390円。就職先に負担してもらった分(£945=142,700円、当時のレート151円で計算)を引くと合計は623,690円の計算になる。

就職先からのサポート

上記の費用負担以外にも就職先からは手厚く色々な費用を負担してもらった。

  • 空港までの送迎
  • 隔離中の宿泊費
  • 隔離中の食費
  • 隔離中のPCR費
  • 交通費£10
  • OSCE受験費£794
  • OSCE受験地までの交通費
  • OSCE受験のための前泊費
  • 初月家賃
  • 航空券代£700
  • ビザ代£245

これらのサポートは病院によって異なり、主に海外からイギリス看護師を目指す外国人看護師向けに用意されている。あくまでも私の病院の話になるが、時が経つにつれてOSCE費用は自己負担など少しずつサポートが減らされている傾向がある。どこの病院も予算が限られていること、経済的なサポートがなくてもイギリスで看護師になりたい人がたくさんいるため、少しずつ減らされているように感じる。

これらの経済的なサポートを受ける代わりに3年間は働くことが契約となっている。途中で退職することも可能でその場合はOSCE費用を全額または一部返金(勤続年数によって異なる)で契約を終了することができる。

総費用を振り返る

申請を始めたときから各費用をブログのためにまとめておいたものの、実際に総額まで計算していなかった。総額にすると大きな金額になるが、私は日本から目指し就職先から経済的なサポートを受けることができたので総合的に費用負担は少ないほうだと思う。この他にも移住に向けて細かな出費があり、直前は退職し収入がなくなるなど社会的な損失もあった。海外で看護師になるためには努力・時間・経済力が必須のため、現実的な計画を立てることが大切である。

費用だけに関していえば英語圏の中でイギリスが圧倒的に安い。大学やカレッジに通う必要がなく、試験に合格さえすれば誰にでもチャンスがある。また、申請のスピードも迅速で語学試験に合格すれば1~2年以内に免許を取得することもできる。

国によって免許に必要な規定・時間・費用が違うので事前に調べることをおすすめします!
ABOUT ME
Mari
Mari
日英看護師。2012年看護師免許取得。総合病院勤務を経てカナダへ医療英語留学を経験。2021年に渡英しイギリス看護師免許を取得。ロンドンNHS病院の循環器病棟に勤務。

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