イギリスの転職事情
日本とイギリスでは転職事情に大きな違いがある。イギリスでは転職はキャリアアップやスキル向上を目指して多くの人々が転職を行う。これは全業界に共通していて、キャリアアップやより良い労働環境や給料を求めて転職をするのは一般的なことである。
もちろん、一つの会社に長く勤めながらキャリアアップをしていく人もいる。人それぞれだけど、イギリスでは日本と比べて転職が好意的に受け入れられている。イギリスで友達や同僚に転職することを伝えると、最初に出てくる言葉は「Congratulations!(おめでとう)」であたたかく祝福してもらえる。環境を変えること、新しいことにチャレンジすることをポジティブに捉える人が多い。
もし自分の職場で何か問題があって居心地が悪く感じれば、我慢せず職場を変える人が多い。日本では、多くの人がまずは我慢したり、様子を見たりするが、イギリスではそのような文化はあまり見られない。職場で気に入らないことがあり、それが解決できない場合には、見切りをつけて辞める選択をすることも珍しくない。
去る者は追わないイギリス
日本の看護業界では、人手不足を理由に退職を申し出ると、強く引き止められることがある。新卒で勤務していた総合病院では、退職を申し出たスタッフが師長との「面談」という名の説得を受けるのが普通だった。一方、イギリスでは去る者は追わないという考え方が根付いていて、どれほど人手不足であっても辞める人を説得することはない。転職や退職は個人の自由とされ、その理由が何であれ尊重される。
ロンドン看護師の転職事情
エリアによって転職の傾向には違いがあるが、ロンドン中心部にある病院の病棟は人の出入りが激しい。労働環境と人間関係が悪い職場であれば、3年以内にほとんどのスタッフが入れ替わる。ロンドンは病院の数が多く、転職のチャンスがたくさんあるため地方都市や田舎に比べたら離職率は高めになっている。地方よりロンドンで働くスタッフの方が昇進が速いので、キャリアアップに興味がある人にとってはロンドンは最適な場所だと思う。
私の転職経験
2021年からイギリスで看護師として働き始め、2024年にキャリアアップのために転職活動をした。勤め先で昇進のオファーもあったけど、今後のキャリアを考えたときに転職した方が良いと総合的に判断して決めた。
転職活動を通じて得た経験は、今後のキャリアアップにおいても活かせると感じるほど、多くの学びがあった。この学びは内部昇進をしていたら得られなかったので勇気をだして転職活動をして良かったと思う。