イギリスで看護師になる

誰も教えてくれない 海外で看護師になりたい人が調べるべきこと

海外で看護師になりたい人へ

海外で看護師を目指す多くの人がまずはその国での看護師免許の取得の仕方や給料を調べると思うが、そういった基本的な情報だけでなくそれぞれの国の特徴をよく調べるをおすすめする。なぜ国の特徴を調べるのが重要かというと、国によって多くの違いがあり、その違いが外国人として働く上でメリットとデメリットに直結するからだ。また、言語と文化が異なる海外で看護師として働くと想像以上に大変なことに遭遇することもある。大変な場面を乗り越えるためにもその国の現実的なことを知って損はない。

海外で看護師を目指しているときは目標に向かってやる気がみなぎっているから、見たくない・触れたくないネガティブなことは特に頭に入ってきづらい。私がイギリスで看護師を目指しているときはイギリスで看護師になることに必死でそれ以外のことに目を向けていなかった。今回はその経験をもとに私が海外(イギリス)看護師を目指していたときに調べておけば良かったと思う情報をシェアしていく。

国についてよく調べる

興味のある国の看護師としての年収だけでなく、その国の特徴や傾向についてよく調べることをおすすめする。同じ英語圏でもかなり違いがあるので自分にとって合う国を選ぶと良いと思う。

まずは、国の特徴(カラー)を知り、それが自分に合っているか考えることをおすすめする。たとえば国の成り立ち、国民性、LGBTQとジェンダー格差への取り組み、社会問題への取り組みなどを含め自分の関心あることについてどういった対応をしているか調べる。

どう言った国なのか、国がどういった方向に進んでいるのか、そしてそれらの特徴が自分に合っているか考えたい。一度観光などで国の雰囲気を掴めると良い。

免許取得までにかかる期間、費用

数年以上かかる国、大学に通う必要がある国(専門卒の場合)、別途コースを受ける必要がある国など国によって免許取得にかかる期間と費用が大きく異なる。

また、求められる英語スコアによって達成するまでの期間も左右されやすい。

医療システム

国によって医療費が無料か有料かの違いがある。たとえばイギリスは医療費は無料、アメリカは有料で医療費が高額なため民間医療保険に入るのが必須だ。国によって抱えている医療問題が異なるため、看護師として、生活する一住民としてその国の医療システムはどうか評価できると良いと思う。患者としては日本の医療システムが一番である。

経済状況

外貨で給料をもらうため、その国の経済状況や見通しを調べる。

住宅状況

多くの英語圏では住宅不足で家賃が高騰している。給料と比べて生活エリアの住宅事情、家賃相場を調べる。長期的に暮らす場合は家を購入することを考え、家の平均的な価格、家の価格が給料と見合っているかなども考えられると良いと思う。

物価の推移

どこの国も物価が上がっているため給与が物価上昇に耐えうるか調べる。

ビザ・就職状況

看護師免許とビザは別物のため、現地で就職先があるか、ビザをスポンサーしてもらえるのか調べる。国によっては永住権がないと就職が難しい国もある。時期によって求人状況には上下があり、ビザの要件はよく変更されるため常に最新の情報を得ることが大切だ。

永住権

ビザと永住権も別物で看護師取得とともに永住権を得られる国と得られない国がある。たとえばイギリスでは5年以上働かないと永住権を取得できない(2024年現在)。

移民政策について

日本を一歩出たら外国人として扱われる。その国でどのように移民が受け入れられているか、移民政策がとられているか調べる。国の中でもエリアによって差があるため興味のあるエリアのリサーチもできると良い。

外国人として働く以上、昇格においてどの国でも現地人よりは不利な立場になりやすい。国や勤め先によって人種差別への取り組みは温度差があると感じる。国によって外国人看護師がどのように扱われているか、どのようなサポートがあるのか考えられると良い。

キャリア

国によって看護師のキャリアに違いがあるため看護師としてどのようなキャリアがあるか調べる。キャリアアップのサポートも国や勤め先によって差がある。

イギリスの国民医療サービス(NHS)は教育支援が充実していて、働きながら大学院で勉強することもできるし、審査に受かれば院費用は病院が負担してくれる。私はこの支援のおかげで大学のコースを病院負担で給料をもらいながら受けることができた。

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治安・安全

国、住むエリアによって犯罪率と犯罪の傾向が異なる。銃犯罪、刃物系の犯罪、性犯罪など国が抱える犯罪問題にも特徴がある。

有給・休暇

イギリス・オーストラリア・ニュージーランドは有給が充実していて年間で約6週間もらえる。アメリカとカナダは州や勤め先にもよるが上記3ヵ国と比べると休暇期間は短い。産休育休、そのほかの休暇に関しても国や勤め先によって差がある。

さいごに

その他にも違いは多くあるため気候、時差、航空券代、娯楽など自分が海外で生活する上で重要視することについて調べると良いと思う。海外で看護師を目指すみなさんが自分にとってベストな国選びができますように!

ABOUT ME
Mari
Mari
日英看護師。2012年看護師免許取得。総合病院勤務を経てカナダへ医療英語留学を経験。2021年に渡英しイギリス看護師免許を取得。ロンドンNHS病院の循環器病棟に勤務。

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