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Yuika’s story②|看護助手として働きながらイギリス看護師免許を取得

My storyでは、イギリス看護師を目指す仲間やイギリスで現役看護師として働いている方々に協力してもらい、イギリス看護師になるまでのストーリーをインタビューしています。

ロンドンの病院で看護助手(HCA)として働くゆいかさんへのインタビュー第二弾です。2021年3月に最終試験OSCEに合格し、イギリス看護師免許を取得されました。今回は免許申請からOSCE合格、これからの目標についてインタビューさせていただきました。

Yuika’s story|看護助手として働きながらイギリス看護師を目指す My Storyでは、イギリス看護師を目指す仲間やイギリスで現役看護師として働いている方々に協力してもらい、イギリス看護師になるまで...

ーまず、OSCE合格・イギリス看護師免許取得おめでとうございます!実際にイギリスで看護師として働き始めてから約2ヵ月が経ちますが、心境を教えてください。

ありがとうございます!2ヶ月経って、まだまだわからないことはたくさんありますが、少しずつ慣れていけたらいいなと思っています。働き始めてから実際に看護師になった実感や責任感も湧いてきて緊張する場面も多々ありますが、毎勤務同僚のサポートに助けられてます。

CBT対策について

ーCBT対策、実際に受けた感想(難易度など)を教えてください。

対策としては、過去問をひたすら解きました。あとはYoutubeにも過去問動画が出ていたのでそれを隙間時間に観たりしていました。実際に受けた感想としては、問題自体はそこまで難しくなかったのですが、回答の選択肢たちに似ているものが多く、選択肢に惑わされるような引っ掛け問題が多かった印象があります。時間はたっぷりあるので、焦らず慎重に解くように心がけて見直しもしました。

OSCE対策について

ー病院で受けたOSCEトレーニングについて教えてください。

トレーニング期間は全部で3週間でした。1週目は全てZoomを使っての講義、2週目からは実際に対面で練習、3週目は本番を意識して時間を測りながらひたすら練習、合間で模擬試験もありました。授業時間は大体9:00~16:30でした。

病院から配布された資料

ーこれからOSCEを受ける方にアドバイスをお願いします。

OSCEはとにかく練習あるのみだと思います。私の場合、人前で話すのが得意でないうえに上がり症なので、OSCEで緊張しないというのはほぼ無理でした。笑 その分、人一倍は練習しました。見てくれる先生や友達に必ずフィードバックをもらいながら練習し、大事なポイントも忘れないように心がけました。本番は練習してきたことに自信を持って、落ち着いて挑めば大丈夫です。

OSCE対策にとったメモたち

NMC登録について

ーNMC登録で苦労したこと、トラブル時の対応などを教えてください。

一番苦労したことは、書類審査がスムーズに進まず厚生労働省とNMCの間に入って電話やメールでのやり取りをしなければならなかった点です。トラブル時は、まずNMCに連絡して些細なことも聞くようにしていましたが、スタッフによって言われることが違うことがあったので混乱することもたくさんありました。何より、常に気にかけてくれていたMariさんからのアドバイスには何度も救われました(泣)

ーゆいかさんは、新型コロナの影響でOET受験が遅れたり、NMC登録手続きで長く待たされたりなど思うようにいかない場面を多々経験されました。そのときに感じた焦りや不安にどう向き合ったかについて教えてください。

多分、人生で一番焦りや不安を感じた数ヶ月間でした。ワーホリのビザで来て、限られた期間でタスクをこなしていかなければいけなかったので…。それに押しつぶされそうになって、最初はどうしたらいいか自分でもわからなかったです。

急に涙が出てきたりして、一体自分に何が起きてるんだー!って頭と身体が一致してないような感じの期間もあったのですが、とりあえず泣きたいときには思いっきり泣きました。自分の感情をそのまま受け止める、その時自分ができる目の前のことに集中する、勉強しなきゃいけなくても、自分が好きなことだけする時間は必ず作る(私の場合はランニングやヨガ、散歩でした)家族や友達と話す、など。

振り返ってみると、いろんなことを試しました。人によっても感情との向き合い方ってそれぞれ違うと思うので参考になるかわからないですが、自分が弱っている時は大切な友達にかける声や優しくするのと同じように自分にもそうしてあげることが大事なのかなって思います。

HCAの経験について

ー現在看護師として働くなかでHCAとして働いた経験がどのように活きていますか?

自分がHCAだったからこそ、大変な気持ちや忙しさが分かるので協力しながら仕事するという点においてはとても活きています。また、HCAの時から看護師のルーティーンもなんとなく分かっていたので、比較的スムーズに順応することができました。

例えば、日勤では申し送り後は清潔ケアとバイタルサインがメインなのでHCAと協力して行うなど。その合間で医師からの指示受けや患者さんの入退院、術前術後の整えや与薬など、看護師がメインでやらなければならない業務はたくさんあるのでHCAの協力は不可欠なのですが、自分がHCAだった時のことを常に考え、どんな風に頼みごとをされたら嬉しかったかなとか考えながら仕事をするように心がげるようにしています。これは、ロンドンでHCAから働き始め、現在ナースとして働いている方に頂いたアドバイスでもあり、働くときには大事にするようにしています。

これからイギリス看護師を目指す人へ

ー日本人看護師がイギリスの臨床現場に出る前に準備しておいたほうが良いことを教えてください。(学習や貯金など)

学習に関しては、医療英語は知っていて絶対に損はしないと思います。働く領域が既に分かっていれば、その領域の疾患や看護ケアを知っておくのも良いと思います。あとは実際に現場に出てから見て体験して学んでいくことで、どんどん身になっていくと思うので、プレッシャーに感じたりする必要は全くないです。

私は、医療英語はHCAとして働き始めてからほぼ現場で学んでいきました。看護師になった今でも分からないことは出てくるので、自分で調べたり同僚に聞いたりしながら知識を吸収するようにしています。

貯金はいくらあればあるほど良いですね!(笑)イギリスの物価は高いので(特にロンドン)金銭面のストレスは出来るだけ少ない方が、きっと新しい環境にも心地よく慣れていけるし生活も楽しめると思います。

ー最後にこれからの目標について聞かせてください。

働き始めたばかりなので今はとにかく毎勤務、一生懸命仕事して少しずつ慣れていくことが目標です。大きな目標はまだ模索中ですが、仕事をしていく中でもしかしたら専門分野に興味を持ったり、全く違う何かに惹かれたりするのかもと思いながら、そんな瞬間が来る日を楽しみにしています。仕事以外の目標では、ハーフマラソンを完走することです!笑

おわりに

ゆいかさんがイギリス看護師免許を取得されるまで様々なハードルがありました。新型コロナの影響で英語試験が受けられない状況が続いたり、NMCと厚労省のやり取りのトラブルが起きたりなど自分の力ではどうしようもできないことでストレスは大きかったと思います。それらをひとつずつ乗り越え、現在こうしてイギリスで看護師として働いていることを本当にうれしく思います。改めてゆいかさん、おめでとうございます!

ABOUT ME
Mari
Mari
日英看護師。2012年看護師免許取得。総合病院勤務を経てカナダへ医療英語留学を経験。2021年に渡英しイギリス看護師免許を取得。ロンドンNHS病院の循環器病棟に勤務。

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