はじめに
2023年からイギリス看護師免許を取得するための条件が変更される。イギリスの看護師免許についてはここ数年で何度も変更が重ねられている。
イギリスの看護師になるためには
NMCに登録する
イギリスでは、看護師と助産師の免許はNursing Midwifery Council(看護助産協会)に登録される。頭文字を取りNMC(エヌエムシー)と呼ばれている。イギリスで看護師または助産師として働くためにはNMCに登録する必要がある。
すべてのプロセスについてはRegister as a nurse or midwife if you trained outside the UKに掲載されている。
登録条件
2023年現在、イギリス看護師免許を取得するための条件は2つである。
- 看護専門卒または大卒(3年以上の看護教育を受けていること)
- 規定の英語試験をクリア
上記2つの条件を満たせば、イギリスの看護師免許の申請をすることができる。つまり、看護専門学校または大学を卒業し看護師免許を取得した人全員にチャンスがある。ちなみに看護教育は3年以上の必要があり臨床経験は不要となっている。
英語試験
多くの日本人にとって一番ハードルが高いのが英語試験だ。NMC登録ではIELTSとOETの2種類の試験が認められている。
IELTS
必要スコア
- リスニング、リーディング、スピーキング 7.0以上
- ライティング6.5以上
2回の試験結果の組み合わせが可能で各セクションの最低スコアは6.5以上となっている。必要スコアはこれまでと変わらないが、ライティングの最低スコアと試験結果の組み合わせ期間が緩和される。
- ライティング最低スコア6.0以上
- 12ヵ月以内の試験結果の組み合わせが可能
OET
必要スコア
- リスニング、リーディング、ライティング350以上
- ライティング300以上
2回の試験結果の組み合わせが可能で各セクションの最低スコアは300以上となっている。必要スコアはこれまでと変わらないが、ライティングの最低スコアと試験結果の組み合わせ期間が緩和される。
- ライティング最低スコア250以上
- 12ヵ月以内の試験結果の組み合わせが可能
その他
その他にも、各試験のスコアが一歩足りない者や英語が母語でない国で看護教育を英語で受けた者に対しては、一定の条件下で英語試験をクリアしたとみなす条件も新しくできた。
IELTSとOETの違い
どちらも受験者の英語能力を証明する試験である。両者の大きな違いはIELTSはアカデミックな英語の試験であるのに対してOETは医療者向けに作られた試験であることだ。私はIELTSでスコアを取得したが、個人的にはOETがおすすめ。その人の英語力、強み、状況によってどの試験が合うかが異なるため、自分の状況にあった試験を選ぶと良いと思う。
おわりに
2023年現在、日本人看護師がイギリスの看護師免許を取得するためには2つの条件をクリアする必要がある。
その条件は、①専門卒または大卒(3年以上の看護教育)、②規定の英語試験をクリアすることの2つだけだ。専門卒または大卒、英語専卒・大学卒の学歴は問わないため多くの日本人看護師にチャンスがある。
今回の英語試験のさらなる緩和によって英語試験へのハードルは格段に下がったと言える。イギリスで看護師になるなら、今がチャンスなのは間違いない。申請のプロセスもオンラインで完結でき、英語試験させ突破すれば1年以内に免許することが大いに可能である。現地就職のビザサポートをイギリス国営病院(NHS)からもしてもらいやすく、他の英語圏の国に比べてなりやすい。
条件は今後も変更される可能性があるため必ず公式HPのチェックをお願いします!
参考: